オーダーメード治療を目指す神戸三宮の菊地眼科です

コラム集  ジェネリック調べてみました3 2012.2

これまでにも2回コラム(「ジェネリック調べてみました」「ジェネリック調べてみました2」)でとりあげましたが、2008年4月から患者さんが希望されればジェネリックを選択できるようになりました。 何か問題があれば対応できるように、スタッフの協力を得て患者さんがどのようなジェネリックを使用されているか追跡できるようにしております。ジェネリックを希望される方の割合は少しずつ増えていおり、 品目としては、ヒアルロン酸、消炎剤、抗アレルギー剤のジェネリックが上位を占めています。 これまでのところ少なくとも先発品と比べても効果や副作用の面で大きな違いはないようです。やはり実績のあるメーカーのジェネリックなら大丈夫そうかなというのが私の印象です。 また、点眼瓶のボトル形状や堅さなどの点眼しやすさを気にされている方が意外と多いことがわかりました。 同じ点眼瓶でも年齢によって評価が分かれることもあり、興味深いものがあります。

前回のコラムから後に発売された中で注目のジェネリックはクラビットという抗生物質(ばい菌をやっつける薬)のジェネリックです。たぶん抗生物質の点眼薬の中で一番多く処方されているのではないかと思います。 発売からそれほど時間がたっていないのですが、副作用や効果の面で大きな違いはないようです。

発売後ずっと注目してきた緑内障点眼薬の主役であるキサラタンのジェネリックですが、前回のコラムの時は100名程度、現在で130名弱の方が利用されています。 この薬も効果・副作用の面で基本的には先発品と変わらないと思います。当院で新規にキサラタンを処方する人を考えるとこの2年ぐらいで先発品を使う人はそのまま先発品を使い続けておられあまりジェネリックには移行されていないようです。 ジェネリックの発売からひょっとしたらと期待していたのは副作用の面で先発品より軽いものがないかなということでした。この薬は充血・まつ毛が増えて太くなる(これは喜ばれる方もいらっしゃいますが・・・)・まぶたの縁が黒ずんでくるといった見た目に影響する困った副作用がそれなりの頻度で生じます。 それが理由でキサラタンをさせない方も少なからずいらっしゃいます。 効きが少し弱くてもこれらの副作用が出にくいジェネリックがないか情報交換をしているのですが、残念ながらそのようなものはないようです。

ジェネリックとは別の話ですが、これまでにない作用機序で効果を発揮する新しいタイプの緑内障点眼薬が久しぶりにこの春登場するようです。これまでに出た緑内障点眼薬と相加効果があるとのふれこみなので期待して待っています。