テーラーメイド治療を目指す神戸三宮の菊地眼科です

コラム集 新型コロナウイルス感染症と目 2022.05

新型コロナウイルス感染症が流行して2年以上経過しました。 眼科としては結膜炎が起こることがあると報告されていますが、直接視機能に影響するということはほとんどないようです。 昨年と今年はインフルエンザが全く流行しませんでした。 新型コロナウイルス感染予防のために外出を控え、手洗い、マスクの着用を徹底したのが原因です。 それでも感染拡大する新型コロナウイルスは侮れません。

流行以前から近視児童の増加は深刻な問題であることはこれまでもコラムで何度か取り上げました。 スマホやパソコンなどのデジタル機器を長時間連続使用することが主な原因です。 成人してから緑内障や黄斑疾患などの病気のリスクが上がってしまう強度近視の割合が増えていることも大問題です。 ( コラム 学校保健統計調査と眼2強度近視の問題点強度近視の黄斑病変近視と病気(幼少期のスマホは要注意)など)

流行後の2020年10月と流行前の2020年1月と比べたアンケートを子供を持つ母親対象にロート製薬が行っています。 お母さんは子供の運動能力の低下とともに視力低下を気にされていて、小学生で24.4%、全体で18.6%が視力が悪くなっていると診断を受けたり、感じたりしているという結果でした。 オンライン授業や家にいる時間が長くなったせいで、55%の家庭でデジタル機器を使う時間が増えたそうです。

都立小学校に通う1年生から6年生を調べた結果、新型コロナ感染症の流行前後で0.3D近視が進行したという慶応大学からの報告もあります。

幼児教育でもタブレットを活用する時代になっています。2時間程度屋外で活動すると近視抑制の効果があるといわれています。 子供たちが目を休めることを意識した生活ができるよう気を付けて見守ってあげてください。