テーラーメイド治療を目指す神戸三宮の菊地眼科です

コラム集 ライトアップinグリーン 世界緑内障週間 2024.02

緑内障は40歳以上の20人に1人が患者という報告があり、決してまれな病気ではありません。 さらに日本の視覚障害の原因疾患として緑内障は1位で、2019年度の新規視覚障害登録者の40.7%を占めています。 「目が何となくかすむ」と受診されて、かすむ原因が視力低下ではなくて緑内障による視野欠損が原因である方がおられます。 わずかな視野欠損であれば自覚することはなく、視野欠損が大きくなると日常生活や仕事に支障をきたしてしまいます。 悪くなると元に戻らない病気なので、大切なのは早期発見・早期治療です。 そのため皆さんに緑内障という病気を正しく知っていただき、関心を持っていただきたいと考えております。

世界緑内障週間とは、世界緑内障連盟が実行組織となって、2008年から世界一斉に行われてきた緑内障啓発のための国際的なイベントです。 毎年3月上旬の1週間に、世界各地で各国・各地域の実情に合わせて様々な活動を行います。 今年は3月10日から16日までの1週間です。 日本においても、これまでの講演会や眼科検診等の啓発活動に加え、もっと多くの方に緑内障に関心を持っていただく事を目的に、 2015年から各地の公共機関の「ライトアップinグリーン運動」を開始しました。 緑内障のシンボルカラーである緑でライトアップするイベントが行われてきました。 神戸ではポートタワーが緑にライトアップされた年もありました(コラム世界緑内障週間)。 今年は姫路城 3/16(土)18:00~24:00 だそうです。

また、2022年7月から2023年6月までの1年間ACジャパンの支援キャンペーンとして、 「大切なものを見続けるために」というタイトルで緑内障の公共広告がテレビなどで流れました。 ご覧になった方も多いと思います。 せっかく早期発見できても自覚症状に乏しいため、途中で治療中断されるケースが少なくないという報告もあります。 人生100年時代に突入し、長期にわたる治療が必要な方が増えております。 大切なものを見続けるためには早期発見・治療継続です。