オーダーメード治療を目指す神戸三宮の菊地眼科です

コラム集  めばちこ  2009.05

「秘密のケンミンSHOW」という番組があります。そこで病気に関する方言というコーナーがありました。私は眼科医かけ出しの頃を倉敷で過ごしたのですが、岡山県の「あたまがわるい」は「頭が痛い」の意味だという話が出てとても懐かしく思いました。

生まれ育ちが神戸の垂水、大学が京都と京阪神から脱出したことがなかった私にとって、関西弁以外の方言に出会う機会は大学の同級生がたまに使う程度でほとんどありませんでした。倉敷で「あたまがわるいんです、先生」といわれたとき「そんな謙遜しなくても」と心の中で思ってました。ところがそんな人が何人か続くのでスタッフに聞くと「先生、それは頭が痛いという意味です」と教えてくれました。

赴任当時もう一つ気になった表現が「くすりがみてました」です。薬が見てる?それは錯覚でしょう?と思ったのですが何人も続くとさすがにおかしいと思い、よくよく聞いてみると「薬がなくなった」という意味だと教えてくださいました。

方言ということなら、眼科病名で地方色が一番豊かなのは「めばちこ」ではないでしょうか。これは京都ですらあまり使われてなく「ものもらい」、「めいぼ」などと呼ばれていました。倉敷でどのような呼び方をしていたか忘れてしまいましたが、少なくとも「めばちこ」ではなかったと思います。

「めばちこ」に関してはどのような呼び名がどの地域に分布しているかを調査した結果がロート製薬の「ものもらいマップ」にのってます。興味ある方はご覧ください。全国的に調査した上位15個の名前とその分布などいろいろ載っています。(「ものもらいマップ」の所をクリックしていただくとそのページが表示されます。)