テーラーメイド治療を目指す神戸三宮の菊地眼科です

コラム集 アイフレイル 2023.12

フレイルという言葉をご存じの方も多いと思います。 フレイルとは年齢を重ねて心身が弱る状態を指し、「frailty」という「衰弱、虚弱」を意味する言葉からつけられた名称です。 健康な状態と要介護になってしまう間の状態で、少し昔(2016年)のデータですが、健康寿命は男性が72.14歳、女性が74.79歳と平均寿命とは約10年隔たりがあります。 この10年間のフレイルの時期に適切な介入を行い健康な状態に戻すあるいは要介護になるまでの時間を引き延ばすことが目標となります。

アイフレイルは「加齢に伴って目の脆弱性が増加することに、様々な外的・内的要因が加わることによって視機能が低下した状態、またそのリスクが高い状態」と定義されています。 老眼もアイフレイルの1つの症状です。私も老眼になって久しいですが、こんなにうっとうしいとは思いませんでした。 それに加え暗いと見えない、明るいとまぶしいということも自覚し、アイフレイル真っただなかです。 ただ、それを歳のせいとして片づけていいかどうかのチェックは必要です。 何らかの病的な原因を伴う視機能低下であれば、早期かつ適切に対応しなければなりません。 放置すればさらに高度の視機能低下が起こって日常生活に支障をきたしてしまいます。 白内障のように手術をすれば取り戻せる視力低下もありますが、緑内障のようにいったん視機能低下がおこると元に戻せない病気であればできるだけ早期に介入し、生活に支障をきたさないように治療を続けることが大切です。

日本眼科啓発会議 アイフレイル啓発 公式サイト (eye-frail.jp) htps://www.eye-frail.jp に詳しく載っています。アイフレイルかどうかのチェックシートなどもありますので一度ご覧になってください。