コラム集 生活環境因子とドライアイ 2025.02
今回はドライアイと生活環境因子です。
・喫煙
統計学的には有意な関連はないとされてはいますが、
日本での調査ではコンタクトレンズが原因のドライアイでは喫煙者は非喫煙者の2倍の有病率であるとの結果が出たそうです。
・運動
運動している時間、座っている時間、ディスプレイを見ている時間とドライアイとの関連を調査した研究によると、
運動時間が長いほど、座っている時間とディスプレイを見ている時間が短いほどドライアイになりにくいそうです。
まあ妥当な結論かなと思います。
・睡眠
日本人は世界的に見ても睡眠時間が短いのですが、1日7‐8時間の睡眠時間のグループが最もドライアイの有病率が低かったそうです。
面白いことに男性では睡眠時間とドライアイの関連がU字カーブを描くそうです。
つまり睡眠時間が長すぎてもドライアイになる人が多くなるということです。
睡眠が短いと目を開けている時間が長くなるので乾燥しやすい。睡眠障害があると自律神経の乱れが生じ、健康な目の表面を維持しにくくなる。
さらにはドライアイによる異物感や眼痛が原因で睡眠障害が生じるという双方向性の影響もあると考えられています。
この時期は気温も湿度も低くドライアイには一番厳しいシーズンです。体でもそうですが疲れ果ててから休憩しても疲れが残るのと同じように、目も疲れ果ててから休憩しても不愉快な症状はあまり改善しません。調子のいいときから意識して休憩をはさみ、調子のいい時間を延ばしていくというイメージで対応してもらえればいいかなと思います。