オーダーメード治療を目指す神戸三宮の菊地眼科です

コラム集  そらまめ君とはなこさん(PM2.5と花粉) 2013.02

今年の花粉情報が始まり、そろそろ花粉症の方には憂鬱なシーズンがやってこようとしています。 当院でも今週に入ってから少しずつ花粉症と思われる方の受診が増えてきました。


今年は花粉情報に加えPM2.5濃度が関心を集めています。 PM2.5とは大気中に浮遊している直径2.5μm以下の小さい粒子のことを指し、特に喘息などの呼吸器疾患に対する悪影響が心配されています。 PM2.5の成分は物が燃えた後の燃えかすであったり、工場などから排出される窒素酸化物(NOx)や硫黄酸化物(Sox)などが大気中で化学反応を起こして粒子になったものなので、 眼科的にもアレルギーや炎症反応を起こす原因物質となります。

報道されているように、日本での環境基準の十倍以上という濃度で発生したものが中国から偏西風に乗ってやってきており、 日によっては日本の環境基準値を超えるような濃度で到達しているようです。 たぶん今年に始まった話ではなく以前からそれなりにあったと思うのですが、花粉飛散の時期と重なるので花粉症の重症化が懸念されます。

このPM2.5に関する情報はそらまめ君(環境省大気汚染物質広域監視システム)で見ることが出来ます。 神戸市内でも各区に観測地点があります。 このサイトはPM2.5以外のいろいろな大気汚染物質の濃度も掲載していますが、 あまりの関心の高さに少々つながりにくくなっているようで、環境省はPM2.5の解説を含め「微小粒子状物質(PM2.5)に関する情報」 というサイトを立ち上げて別枠で掲載しています。

PM2.5や黄砂など、花粉症をさらに悪化させる要因はありますが、花粉の飛散情報は環境省花粉観測システム「はなこさん」で確かめることが出来ます。 このあたりでは兵庫区の兵庫県立健康環境科学研究センターで観測しています。 関東地方は昨年より多く飛ぶようですが、関西地方は昨年並みとの予想です。

原稿を書いている時点ではまだほとんど飛んでいないようですが、この時期いつもつらい方は早めの点眼など、予防あるいは症状の軽減を目的とした対策をそろそろお願いします。