オーダーメード治療を目指す神戸三宮の菊地眼科です

コラム集  花粉症とPM2.5 2017.02

今年も花粉情報が始まり、花粉症の方には憂鬱なシーズンがやってこようとしています。 昨年はこれまでの中でも花粉の飛散が少ない年で、私を含めかなり症状が軽く楽だった方が多かったようです。 今年は、昨年の3倍近く飛散する予想ですが、それでもほぼ平年並み(例年比110%)だそうです。 原稿を書いている時点では寒波が到来していることもあり、まだほとんど飛んでいないようですが、この時期いつもつらい方は早めの点眼など、 予防あるいは症状の軽減を目的とした対策をそろそろお願いします。

花粉の飛散情報は環境省花粉観測システム「はなこさん」で確かめることが出来ます。1時間ごとにデータが更新され、 このあたりでは兵庫区の兵庫県立健康環境科学研究センターで観測しています。

主に中国から偏西風に乗って飛んでくるPM2.5もこの時期問題になります。ニュースで時々見る、「晴れているのに昼なお暗く大気汚染でかすむ北京の空。」 その大気汚染物質の中で粒の大きな比較的重いものは日本にやってくることはほとんどなく途中(日本海や中国大陸内)で落ちてしまいますが、 PM2.5のような小さく軽いものは日本の環境基準値を超えるような濃度で日本までやってきてしまうことがあります。 PM2.5とは大気中に浮遊している直径2.5μm以下の小さい粒子のことを指し、特に喘息などの呼吸器疾患に対する悪影響が心配されています。 PM2.5の成分は物が燃えた後の燃えかすであったり、工場などから排出される窒素酸化物(NOx)や硫黄酸化物(SOx)などが大気中で化学反応を起こして粒子になったものなので、 眼科的にもアレルギーや炎症反応を起こす原因物質となります。花粉飛散の時期と重なると花粉症がさらにつらくなるかもしれません。

このPM2.5に関する情報はそらまめ君(環境省大気汚染物質広域監視システム)で見ることが出来ます。 神戸市内でも各区に観測地点があります。 このサイトはPM2.5以外のいろいろな大気汚染物質濃度も測定し掲載しています。

<追伸>

花粉症とは関係ないのですが、先日CO-OPさんが発行している「ステーション」というタウン情報誌から依頼があり、 読者さんの質問に対しインタビュー形式でお話をさせていただきました。その内容は来月号に掲載されるということで、私も楽しみにしています。 掲載されたらこのコラムでも紹介させていただこうと思います。