オーダーメード治療を目指す神戸三宮の菊地眼科です

コラム集 ドライアイ 2010.04

昔に比べ眼を酷使する機会が増えてきたため、ドライアイの症状を訴えて来院される方が多くなってきました。特にパソコンや携帯電話の使用、テレビ視聴あるいは運転などのまばたきをあまりせずに見続けるような作業や、無理なコンタクトレンズ装用を長時間かつ長期間行うとドライアイを発症しやすくなります。

目にかかるストレスは以前と比較にならないぐらい多くなっているにもかかわらずそれを自覚する機会が少なく、もはや現代社会における生活習慣病の一つと考えてもいいぐらいだと思います。ドライアイにはいくつかの症状があり、以下にあげてみますのでいくつ当てはまるかチェックしてみてください。

 ・眼が乾く

 ・眼が疲れやすい

 ・眼がゴロゴロする

 ・まぶしい

 ・充血する

 ・目やにがでる

 ・眼がかゆい

 ・眼を開けているのがいやになる

 ・涙が出る

 ・眼が痛い

   などです。

ドライアイなのに涙が出るという項目があります。一見矛盾するようですがこれには訳があります。涙には基礎分泌と反射性分泌とがあります。基礎分泌というのは普段目の潤いを保つために少しずつ分泌されている涙のことです。一方、反射性分泌というのは痛いとき、悲しいときなどに一気に分泌される涙のことです。基礎分泌量が減ってドライアイになると目の表面に傷が付き、それによる痛みや異物感が原因で反射性分泌が促されます。そのため、ドライアイなのに涙がこぼれるという事態になるのです。

また、ドライアイにも分泌減少型や蒸発亢進型などがあり、必要に応じて涙の蒸発時間や基礎分泌量を調べます。治療は目薬にて目のうるおいをできるだけ保つことから始めます。ただ、これだけでは十分でない方や、重症の方の場合は涙点プラグなどさらなる治療が必要な方がいらっしゃいます。

ドライアイにならないようにするため、あるいはドライアイの症状を緩和するためには、何よりも眼の休息を意識して生活することです。特に眼にストレスのかかる上記の作業を行うときはこまめに休憩をとっていただくこと、症状が強いときは蒸しタオルを目を閉じてまぶたの上に数分間のせる、10分程度の仮眠をとるなどして目のコンディションを整えるように日頃から注意してみてください。

パソコンしながらテレビを見て、その合間に携帯を操作するということをだらだらと続けるのがドライアイにとっては最悪の環境です。

当院ではドライアイの治療と並行して、症状が強い方に対して15分程度の眼の処置をしております。効果は人によって差はありますが、症状が軽くなったと喜んでいただけることも多い処置です。ドライアイに関して気になることあるいは治療法に関してのご質問がありましたらお気軽にご相談ください。