オーダーメード治療を目指す神戸三宮の菊地眼科です

コラム集  目薬の使い方に関するFAQ(よくある質問) 2013.04

「目薬をさす」といいますが、この「さす」という表現に皆さんはどの漢字を当てはめますか? いくつか該当する漢字があるのですが、かつては「点す」あるいは「注す」という表現が用いられていたようです。 ただ常用漢字という制度?ができてから,これらは常用漢字表にない用例となってしまい、今は「差す」あるいはひらがなのままで「さす」というのが一般的なようです。 点眼という単語はこの「目薬を点す」という表現が由来です。 「目薬をうつ」という表現を使う人が、特に若い方にいらっしゃいます。 「注射をうつ」と同じ感覚の用法なのでしょうか、診察中にときどき耳にすることがあります。

前置きはこれぐらいにして本題にうつります。

「目薬は一滴でいいのですか?」

一滴でいいです。それ以上さしてもあふれるだけで効果は変わりませんし、かえってまぶたの縁についてまぶたが荒れたりする原因にもなりかねません。 ちなみに目薬が眼の表面に直接落ちずに、まぶた側に落ちても効果は変わりません。

「目薬をさしたあと目をぱちぱちした方がいいのですか」

目をぱちぱちすると目薬が行き渡るようなイメージは確かにありますが、実際はそうではありません。 まばたきを頻繁にすると、かえって目の表面からどんどん目薬の成分がなくなってのどの方に流れ出てしまいます。 たとえれば、車のワイパーを速く動かすとフロントガラスの雨水がすぐに拭き取られてしまうようなものです。 できれば1分ぐらい目を閉じて静かにしてもらうのがいいのですが、忙しいとなかなかできません。 点眼後はぱちぱちせずに短時間でもいいから目を閉じた状態でいていただければと思います。

「寝る直前の点眼は目に良くない?」

私が医師になる前には添加物などの関係でそのような目薬があったそうですが、今処方されている目薬は寝る直前にさしてもらっても全く問題がありません。 それよりもさしてすぐ寝た方がそれこそ「目をぱちぱちせず目を閉じた状態」がずっと続くわけですからよく効くぐらいに考えてもらって結構です。

「目薬と目薬のさす間隔はどれぐらい?」

5分以上あけてさすのがベストです。最初にさした目薬がしみこむ前に後からさした目薬で流しだされてしまうのを防ぐためです。 ただ、そうはいってもそれを1日に何度かきちんと実行できる方はあまりいらっしゃらないのではないかと思います。 もちろん1日3回の目薬が2種類あればそれを1日6回に分けて1つずつさすのも有効です。ただし、さし忘れやどちらをさす番かを間違えないようにする必要があります。 朝の忙しいときにどうしても5分待てないという方はせめて1-2分程度は間をあけてさして下さい。

「目薬をさす順番は?」

一番大切な目薬を最後にさすというのが原則です。 先ほどの質問にもあるように、先にさした目薬は後からの目薬で流しだされてしまう可能性があるからです。 もちろん十分に時間をあけてさしていただく場合はどれが先でも大丈夫ですが念のためです。また、お薬によっては少しドロッとしているものや濁りがあるものがあります。 これらを先に差してしまうと後からさしたものがしみこみにくくなってしまうので、こういうものは最後にさして下さい。 さす順番がある場合は処方するときにお伝えはしておりますが、よくわからなくなったり疑問が出てきたりしたときは遠慮なくおっしゃってください。再度ご説明いたします。

「目薬がしみる・苦い」

「目薬はしみる方がよく効いてる感じがする」という方もいらっしゃいますが、たいていの方にとってはしみることはあまり好ましいことではありません。 目薬の中には涙とは違う浸透圧やpHのために誰がさしてもたいていしみる目薬と、目の表面のコンディションがドライアイや疲れ目で良くないときに点眼の刺激感としてしみる目薬があります。 毎回すごくしみてさすのが苦痛な場合はその方にとってあわない目薬ですが、たまにしみる程度ならそれほど心配していただかなくても結構です。 ただ、しみるのがいやでさすのがおっくうになるようなほどであれば問題です。 特に緑内障の目薬の場合それで点眼が不規則になると困るので、さし心地がよくないときは遠慮なくおっしゃってください。

「苦い」に関しては2-3種類の目薬で指摘を受けることがあります。ただ、さし続けるのに問題になるぐらい苦いのはムコスタというドライアイの治療薬ぐらいのものです。 この目薬は別のコラムでお話ししていますのでそれを参照してください。私は新しい目薬が出ると必ず自分で点眼してみてさし心地をチェックするようにしています。 ムコスタも点眼してみましたが、苦みが数時間続きました。 個人的には続けるのはちょっと嫌かな・・・というさし心地でした。 副院長はあまり苦みを感じなかったそうでかなり個人差があるようです。

「目薬はまだあります」

よくある質問ということでは少し横道にそれるかもしれませんが、これは2つの意味で気になります。1つめは開封してから長期間経ったものを使い続けている場合です。 目薬を開封してからは1ヶ月以内に使い切っていただくのが原則で、もし余るようでしたら捨ててください。 もちろんそれより1日でも過ぎれば使えないわけではないのですが目安として考えてください。 容器に使用期限が書いてありますがこれは未開封の状態で適切に保存されていた場合の期限であって、開封してもそれまでは使用できるというものでは決してありません。 そのような目薬を使うとかえって症状が悪化する可能性がありますので、点眼ボトルに開封日時を記入しておくことをお勧めします。

2つめはさし忘れが多くないかという心配です。本来2週間から1ヶ月で1本使うような目薬を3ヶ月に1本で足りているというようなケースです。まあ大目に見られるような目薬もあるのですが、緑内障点眼薬でこれをされると大変困ります。 規則正しい点眼が必要な目薬は必ずそのようにお使いくださいますようお願いします

さし方が下手でうまくさせないとか使い方がよくわからないなど目薬に関するご質問がありましたらお気軽にご相談ください。